「フランス料理」「中華料理」「トルコ料理」は世界三大料理と言われています。 いずれも宮廷料理として発展し、国の支配地域に広まりました。 そしてそれが広まって、その地域の料理と融合して形を変え人気を博していきます。
この記事では、世界三大料理の家庭料理や、各地方のさまざまなバリエーションの郷土料理などを紹介したいと思います。

世界三大料理について

日本ではフランス料理や中華料理は馴染みがあり、納得されている方も多いと思いますが、なぜトルコ料理が世界三大料理に含まれるのか疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
これは、トルコ料理が周辺のアラブ、ギリシャ、東欧諸国の食文化を広く取り入れ、広く普及してきた歴史的・文化的背景によるものです。
14世紀から20世紀初頭までの長い間、地中海地方を支配していたオスマン帝国の時代に、各国の料理が取り入れられ、それがトルコ料理として逆輸出され、オスマン帝国の枠を超えて人気を博しました。 ロールキャベツやピーマンの詰め物など、日本でなじみのある料理のルーツがトルコにあると聞いたら、納得できるでしょうか。

ただし、この「世界三大料理」の定義は、ヨーロッパの料理研究家によってかなり前に作られたものであり、現在の世界的な人気や評価、私たちの認識とは必ずしも一致しません。 では、世界三大料理であるフランス料理、中華料理、トルコ料理について見ていきましょう。

世界三大料理の一つ、フランス料理

フランス料理の特徴

フランス料理の特徴は、何よりも洗練された洗練されたソースにあります。 フランス料理の原型はイタリア料理ですが、イタリア料理は素材を生かしたシンプルな調理法が多いのに対し、フランス料理は素材とソースを組み合わせた複雑で奥深い料理のイメージがあります。
コース料理の場合、オードブル→スープ→魚料理→肉料理→チーズ→デザートの順番で提供されますが、お店によっては複数種類のオードブルが提供される場合もあります。 または、肉料理の前に口直しにシャーベットが出てくる事もあります。

逆にいくつかが省略される場合もあります。 日本食と同様に、カジュアルなレストランは、食事が短く、価格が安く、料理が少ないと考えることができます。
フランス料理といえば、一昔前までバターソースやホワイトソースなど濃厚なイメージがありましたが、近年は時代に合わせて素材を活かしたヘルシーな調理法が多く見られます。

フランス料理の代表的な食材と料理

フォアグラ、トリュフ、エスカルゴ、ジビエ（野生動物の肉）、ホワイトアスパラガスなどが有名で特徴的な食材です。 クロワッサンやバゲットなどのパンのほか、多くの種類のチーズやワインがあります。
ソースはおなじみのマヨネーズソース、さっぱりヴィネグレットソース、ビーフシチュー風デミグラスソース、甲殻類味噌を使ったアメリケーヌソースなど様々です。
メニュー名には、コンソメスープ、テリーヌ、ポトフ、カスレ（白インゲン豆と肉の煮込み）、リエ（パテ）など、身近な日本料理がたくさんあります。
カヌレやガレット、マドレーヌ、マカロンなど、おなじみのスイーツもたくさんあります。

フランス料理のマナー

一見、堅苦しいフランス料理ですが、マナーのポイントを守れば、あまり心配する必要はありません。 まず外側からフォークやナイフを使います。
ナイフとフォークを並べて皿に置くと、食べ終わった合図になります。 途中の場合は、お皿に八の字形で残してください。
ナフキンは、注文後、最初の飲み物または食べ物が提供される前に膝の上に置かれます。 座るときは軽くたたんで椅子に置き、食べ終わったらたたまずテーブルに置きます。 「料理が美味しすぎてたたむのを忘れた」という意味になります。

他にもワインのテイスティングやフィンガーボールの使い方など細かいところはいろいろありますが、気になる方は事前に調べておくとよいでしょう。 基本的にはマナーを守って、みんなが気持ちよく食事ができるようにしましょう。
農業国フランスの産物は、ACC方式による厳格な品質管理がなされているため、国際的にも高い信頼を得ています。 こうしたことは、フランス料理が世界中に広まり人気を博したことに関係しているのかもしれません。

世界三大料理の二番目「中華料理」

中華料理の特徴

広大な国土と長い歴史の中で、実に多様な料理として発展してきた中国料理の特徴は、一言では言い表せません。
調理法は高度に発達しており、例えば青菜炒めは、時間の長さ、技法、調味料の組み合わせによって100種類以上のバリエーションがあります。

中華料理の代表的な食材と料理

中国料理の特徴は、「空を飛ぶものは飛行機以外のものを食べ、四つ足のものは机以外のものを食べることができる」と揶揄されるほど、多種多様な食材を使用することです。
日本では中華料理を4種類に分類することが多く、それぞれの特徴や代表的な料理は以下のとおりです。 「北京料理」はしょっぱくて味が濃いことが多く、北京ダック、ジャージャー麺、水餃子などが人気です。

洋風の「四川料理」は、麻婆豆腐や山椒の入ったサンラータン麺など、ピリ辛で辛いものが多いです。 素材の味を生かした比較的優しい味わいの南方系の「広東料理」は、日本で最も人気があります。
水餃子や海老蒸し餃子、チャーシューなど、おなじみのメニューがたくさんあります。 東方系の「上海料理」は甘味のあるものが多く、代表的なものは八宝菜、小籠包、ワンタンです。
食事と一緒に古酒（紹興酒など）や中国茶を飲むと、中華料理の味が倍増します。 定番のウーロン茶だけでなく、ジャスミン茶や鉄観音など色々なお茶を試してみるのも面白いです。

一部のレストランでは、さまざまな種類のお茶も提供しています。 大皿に盛り付けて順番に食べる伝統的な食べ方に加え、飲茶方式やフランス料理のように一人一品ずつ提供するヌーベルシノワスタイルも人気を集めています。

中華料理のマナー

大人数で楽しむイメージのある中華料理は、あまり堅苦しいマナーはありません。 出入り口付近が上座にあたるので目上の方と来た場合には注意しましょう。 中華料理は食べきれない量を出すのがマナーですから、食べ残しは悪いことではありません。 逆に無理やり全部食べてしまうと「まだ足りない」と言ってしまいます。
日本人と食事するときはそうではありませんが、中国人に誘われたときは注意が必要です。

世界三大料理の第3位「トルコ料理」

トルコ料理の特徴

トルコ料理は、中東、ギリシャ、ブルガリア、地中海、黒海料理の影響を受けています。 シルクロードが通るトルコでは、アジアやヨーロッパから様々なスパイスや調理法が蓄積され、バリエーション豊かな料理へと発展してきました。
ヨーグルトを多用するなど日本とは異なる部分もありますが、全体的に辛さは控えめで、日本人の口に合わせやすい味わいです。 ただ、盛り付けはシンプルで、この面はあまり発展していないように見えます。

トルコ料理の代表的な食材と料理

トルコはイスラム教人口が多いため、豚肉はほとんど使われませんが、牛肉、ラム、鶏肉、魚介類、豆などの具材が多く使われています。

野菜は、日本でおなじみのなす、玉ねぎ、トマト、きゅうりなど。 ピスタチオ、アーモンド、松の実、クルミなどのナッツや、ブドウ、イチジク、アプリコット、さくらんぼ、メロン、レモンなどの果物も一般的です。
どれも珍しい食材ではないので、日本人でも慣れやすいものになっています。 香辛料はコショウ、コリアンダー、クミン、パプリカなどですが、スパイスはあまり使わず、比較的マイルドで食べやすい料理が多いです。 また、調味料としてオリーブオイルとヨーグルトを使用します。 「野菜や豆のペースト（フムスまたはエスメ）」、「ナスとピーマンの肉詰め（ドルマ）」、「キャベツとぶどうの葉の具材巻き（サルマ）」など 名前は知らなくても、日本には普及した料理がたくさんあります。
メインの「ケバブ」には、串に刺したシシュケバブ、ひき肉を使ったアダナケバブ、塊をローストした後に焦げた部分を切り取ったドルネケバブなどがあります。
ギリシャ料理にもあるムサカや肉団子のような見た目のキョフテが人気です。 サバのサンドイッチやムール貝の詰め物、ミディ ドルマも人気の郷土料理です。
ご飯ものは種類が多く、ピラフなどの炊き込みご飯がほとんどで、そのままでも食べられます。

デザートには、ナッツを重ねたバクラヴァ、ライス プディング、ドンドゥルマと呼ばれる伸縮性のあるアイスクリームも人気がありました。
このようにトルコ料理は多種多様で、日本でも馴染みのある料理が多いです。

トルコ料理のマナー

トルコ料理のマナーは、普通のスプーン、フォーク、ナイフを使う西洋料理と同じと考えていいでしょう。 ただし、地元のイスラム教徒の慣習により、女性がカジュアルな服装はおすすめしません。ショートパンツやノースリーブでレストランに行くのは避けた方が安全です。
また、手に香水のような強い香りをまぶしたり、ぬれたタオルに浸したりするのもトルコならではの風習です。
日本でもトルコ料理店はかなり増えましたが、価格はまだまだ安くはなく、なによりどんな料理か分からないから食べてみたいと思う人が少ないのも事実です。

まとめ

いかがでしたか。 世界三大料理と呼ばれるフランス料理、中国料理、トルコ料理の特徴をご紹介しました。 ぜひ、上記を参考にして、おいしい本格料理を食べに旅に出てみてください。